建築業界の常識？ Vol.2

一般の方はあまり聞いたことがないと思うのですが、「公的第三者機関検査」という表記があります。「公(おおやけ)」の機関ではなく、あくまで「公的」な機関による建築物の検査のことです。 これはどういう事かと言うと・・・、ハウスメーカーで住宅を建てる場合は「第三者」が不在になります。建て主と請負業者としてのハウスメーカーの二者しか存在しませんから。 通常、「第三者」とは「建築士」をさします。建築の工事監理は建築士が行います、建築基準法上＝公には。公「的」とはあくまで「的」であって公とは異なるものですね。 実際はハウスメーカーが自主監理するわけですが、これでは第三者が客観的に建て主側に立った視点で監理したことにはなりません。だから「公的第三者機関検査」が必要になるわけですね。しかし、法律上の第三者はあくまでも建築士だけなんです。建築士だけが建て主の利益を100％守る立場で仕事をしているんだと言うことを、もっと一般の方にも理解して欲しいですね。 でも、住宅会社のチラシによると、工事はメーカーの自主監理、及び検査は公的第三者機関、が常識なんですね。怖い常識です、建築士から見ると。