今日は千波町の分譲地に建つS邸の初回プレゼンテーション。
キーワードは「静謐さ」「緑の映える住まい」というところか・・・。
プラン的には南側隣地からの視線をどう遮るかが課題だったので、
1階の南側にあえてボリュームを作りLDKのプライバシーを確保している。
もちろん採光通風とも問題無いようにした上で。
外壁はメンテも重視しつつ防火性能も必要なエリアなのでGL鋼板。
一部だけ雨掛かりが少なく、
かつ隣地から3m離れた防火構造不要の部分を板貼りとしている。
こっちが模型。
屋根や2階部分を取り外し出来るようにして、
図面やパースでは説明しにくい立体情報を表現している。
ご夫婦で、住まいに対する要望や価値観が、潜在的には似ているにもかかわらず、
顕在化している部分に差異が見られるのはよくあること。
生まれも育ちも全く異なる赤の他人が、
何かの縁で一緒に連れ添うことになった訳だから当然のことで、
その二人に納得してもらうというところが、住宅設計の仕事の難しいところ。
だからと言って、そこでボクが妥協して、ちょうど良い落としどころを探してしまっては、
ボクの存在価値が無くなるわけで、あくまでボクなりに、
自信を持って提案できる答えを検討する。もちろん、勝算のある案で。
今回もそんなスタンスの提案が出来たと思う。