連日報道される四川大地震を見ていると、
思い出すのが阪神大震災。
ボクは平成元年から16年間大阪に住んでいたので、
あの大地震を経験した。
しかも住んでいたのが大阪府でも最も兵庫寄りのまち。
あの地震を経験するまで、地震というのは横に揺れるものだと思っていたが、
実際あのレベルの、家屋の倒壊するような大地震は、
縦揺れと横揺れが連続して襲ってくる。
四川大地震は直下型だったので、やはり縦揺れがあったのかもしれない。
ところで最近、事務所にちょくちょく木造住宅用の制震装置なるモノのパンフが送られてくる。
少し前には免震装置だったが、最近は制震装置が開発されたらしい。
ちなみに制震装置とはこんなもの。
http://www.gva-tomo.com/gvatoha/index.html
揺れの震動エネルギーを熱エネルギーに変えて吸収する、らしい・・・。
免震装置もそうだったのだが、相変わらず横揺れだけしか考えられていない?
このような制震装置を梁の中間部分に取り付けて、
縦揺れが起きたら、一発で梁が崩壊しないのだろうか?
横揺れについても、
制震装置は超高層にはよく使われているが、
超高層は平面形状が正形で、壁の位置も慎重に検討しているのに対して、
木造住宅は形状も壁の位置も複雑。
構造力学の難しいところは、見えない力の流れをシステムでとらえることであるが、
制震装置を設置する箇所は木造住宅でも構造計算をやって、
慎重に取り扱わないと逆に命取りになりかねないんじゃないだろうか。
やはり建築の構造の基本は、バランスの良い耐力壁の配置ということになる。
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