書店の住宅雑誌が並ぶコーナーを、けっこう大きく占める
「茨城の家づくり」「ハウジング・カタログ茨城」と言った
「地域の優良工務店を紹介する」という趣旨の雑誌がある。
先日、うちの事務所にもボクが不在の時につくばの出版会社が来たらしく、
後日「うちの雑誌に御社の作品を載せませんか」と電話が来た。
あの手の雑誌に載っている工務店や設計事務所は、
いかにもこれから茨城で家を建てる人のために、
地元の優良なビルダーをピックアップして紹介しているように見えるが、
実情は全く違っていて、あの雑誌に掲載させるために、
ビルダー側が掲載料金を支払っている。
デザインがパターン化されたもの2Pで50万円。
表紙の次にくるような目立つところに載せる場合、
さらに40~50万。
雑誌1冊に40社くらい掲載されるので、
出版社には2000万円以上入ってくることになる。
発行部数は10,000部、1冊300円。合計300万円。
いったいどれくらい経費がかかるのか知らないが、
出版社側にとっては、いい商売になってるはず。
掲載されているビルダーのサイトを見ると、
「雑誌に掲載されました!」なんて書いてあるが、
あれは自分でお金を払って掲載させているもの。
「おすすめビルダーの紹介」というのが趣旨であるかのように書いてあるが、
実際は、単なる企業広告。広告料で成り立っているフリーペーパーとほとんど一緒。
これから家を建てる人の工務店探しには役に立つかもしれないが、
あくまで企業広告の本であるという事は理解しておきたい。