青柳町の建設技術研修センターにて行われた「長期優良住宅に関する技術講習会」。
長期優良住宅とは、簡単に言えば、
「しっかりした住宅をつくって手入れしながら長く住める住宅」
それを国が基準化し、その基準に合う住宅には一定の補助金(100万円)出すという制度。
あくまで補助金なので、実際に基準に合う住宅をつくれば補助金以上にコストがかかる。
補助金なので当たり前の話し。
しかし、そもそも日本の住まいは昔は結構長期優良な住まいだったはずで、
それを短期しか住めない劣悪な住まいをつくり出したのは、一体どこのどいつだよ、
という気持ちはあるが、もし本当に基準に合わせることで、
今の住まいがより長く、手入れしながら住み続けられるようになるなら、
それは設計屋としても大歓迎な訳なので、今日はその掴みだけでもと思い講習会に参加した。
審査項目は10項目あるのだが、その中で意外だったのは「維持保全計画」の義務化。
構造躯体や屋根、外壁、設備など、部位ごとに30年間の点検項目と点検時期、
更新内容などを記載して申請するようになっている。
本来は自分で住む家なんだから、他に申請するまでもなく、
維持保全は自分で責任持つべきだが、ここまでしっかり書かされると、
維持管理の意識は必然的に向上していくはず。
設計するからには施主やその家族に、
いつまでも愛着を持ち続けてもらえるような住まいを設計しているつもりだが、
こういう制度を使うまでもなく、これからはもっと維持保全の事も考慮して、
設計を進めていきたい。